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やっとヘロンの公式を証明できた?(その1)
面積の確定は、鑑定評価では重要な事項のひとつである。専門家ではないので指定された合理的面積で算定し、後は依頼者が実測等を行い、評価書の内容を活用することが一般的である。
しかし、希に大まかな面積の特定を含めて不動産評価を頼まれるケースがある。テープで概測し、公簿面積(今は電子化されたので登記面積という)とほぼあえば良いが、時には相当ことなることもある。地価の高いところや測りづらいときには、依頼者に専門家への発注をコンサルすることができるが、それなりに測れるときには、かえって心配のタネになってしまうことがある。
郊外の農村都市のまちの中の物件であった。三角形の土地で公簿は395㎡であるが、建物図面の配置図と現況がやや違っている。500分の1のスケールで図面を測ると底辺25.5m、高さ26.7m。しかし、現況では底辺23.7m、高さ26.7mであった。その日は、建物の調査も複雑であったので土地については「公簿とちょっと違うかな」という程度であった。翌日あらためて計算すると土地家屋調査士の建物配置図求積で340㎡、現況で314㎡であった。ただ、われわれのテープ概測は直角が前提となるが、公簿より2割も少ないことになる。このまま公簿面積を使うわけにはいかず、補助者に朝早く再調査を命じたのは当然である。「なにか公式があったよね。ピタゴラスの定理かな。三辺とも丁寧にはかちょってね」と付け加えた。
一方に釘を刺してひとりで測る原始的な方法であったが、夕方には三辺の数値を聞くことができた。それも余程丁寧にはかったのか、1cm単位まで測ってくれていた。
底辺(a)23.78m、高さ(b)26.54m、斜線(c)35.64mであった。
2008年09月04日【3】
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